交通誘導警備(2号)とは?
工事・イベントで必要なケースと検定
道路工事や、道路を使うイベントで欠かせないのが、交通誘導警備です。警備業の区分でいう「2号」にあたり、広島でも需要が大きい分野です。ただ、「誘導員を立てればよい」という単純な話ではありません。道路や現場によっては、国家資格を持った警備員(検定合格警備員)を必ず配置しなければならない場合があります。この記事では、交通誘導警備が必要になるケース、資格者配置のルール、検定、そして自社で置くか警備会社に頼むかの判断まで、元広島県警察官の行政書士が整理します。
- 交通誘導警備(警備業2号)は、工事現場やイベントで車と歩行者を安全に誘導する警備。
- 公安委員会が指定する路線(資格者配置路線)と高速道路では、交通誘導警備業務1級・2級の検定合格警備員を場所ごとに1人以上配置する義務がある(警備業法18条)。
- 指定路線以外でも、道路使用許可の条件や元請契約で有資格者を求められることが多い。
- 無資格者を指定路線に配置すると行政処分の対象。まず「その現場は指定路線か」の確認から。
交通誘導警備(2号)とは
交通誘導警備は、警備業法の2号警備業務に区分される、交通誘導・雑踏に関する警備です。
- 道路工事・建築現場での車両・歩行者の誘導
- 商業施設・イベント会場の駐車場での誘導
- 祭り・イベントでの雑踏の整理(雑踏警備)
目的は、交通の安全と、事故の防止です。人の生命・身体に関わるため、一定の場所では有資格者の配置が義務づけられています。
【重要】指定路線では「検定合格警備員」の配置が義務
警備業法第18条と検定規則により、次の場所で交通誘導警備を行う場合は、交通誘導警備業務1級または2級の検定合格警備員を、場所ごとに1人以上配置しなければなりません。
- 高速自動車国道・自動車専用道路
- 各都道府県公安委員会が認定する資格者配置路線(指定路線)
指定路線は、道路や交通の状況から危険を防止する必要があるとして公安委員会が公示するもので、広島県公安委員会も路線を認定・公示しています(対象路線は広島県警のサイトで確認できます。路線は改正されることがあります)。
指定路線以外でも配置を求められるケース
指定路線でなくても、実務上は有資格者・経験者の配置を求められることがよくあります。
- 道路使用許可の条件:工事の道路使用許可に、交通誘導員の配置が条件として付されることがある
- 元請の契約:建設工事で、元請が有資格者や経験者の配置を契約で求めることが一般的
- 安全確保:交通量の多い場所では、警察との協議で経験者の配置を求められる
交通誘導警備業務検定(1級・2級)とは
検定合格警備員になるための国家資格が、交通誘導警備業務検定です。
- 1級・2級があり、学科試験と実技試験で判定される
- 合格すると、警備業法に基づく合格証明書が交付される
- 指定路線・高速道路では、この検定合格者の配置が必須
つまり2号警備で仕事の幅を広げるには、有資格者をどれだけ確保・育成できるかが経営の軸になります。
自社で誘導員を置く vs 警備会社に頼む
- 警備会社に依頼:指定路線対応も含めて有資格者を手配できる。単発・繁忙期に柔軟
- 自社で警備業の認定を取る:継続的・大量に必要なら、自社で2号の認定を取り、有資格者を育てる選択も
どちらが有利かは、現場の頻度・規模・場所(指定路線かどうか)で変わります。自社で警備業を始める場合は、認定と指導教育責任者が必要です。
費用の考え方
交通誘導警備の費用は、警備員1人あたりの日額×人数×日数が基本で、地域・時期・資格の有無・時間帯(夜間・交通量)で変動します。
- 有資格者(検定合格警備員)は、無資格者より単価が上がるのが一般的
- 指定路線では有資格者が必須のため、そのぶんの費用を見込む
工事の道路使用許可を扱っていると、「交通誘導員を配置すること」が許可の条件として付くことは珍しくありません。そのとき、その道路が指定路線だと、無資格の人を立てるだけでは足りない。検定合格警備員が要るんです。ここを知らずに現場を組んでしまうと、後から行政処分のリスクを背負うことになります。
私は元警察の立場から、まず「その現場は指定路線か」「有資格者は確保できるか」を最初に確認します。工事の段取りと警備の段取りは、本来セットで考えるべきものなんです。
よくある質問
交通誘導警備(2号)は、工事・イベントで交通の安全を守る警備です。指定路線・高速道路では検定合格警備員の配置が義務で、違反は行政処分の対象。指定路線以外でも、道路使用許可の条件や元請契約で有資格者を求められます。
「その現場は指定路線か」「有資格者は確保できるか」——工事と警備の段取りは、セットで考えるのが安全です。
元警察官の行政書士へ
「この現場は指定路線?」「道路使用許可に誘導員の条件が付いた」「自社で警備業を取るべき?」——工事の道路使用許可から交通誘導の要否判断、自社で警備業を始める場合の認定まで、取り締まる側にいた元広島県警察官13年の行政書士がまとめて段取りします。