西岡行政書士事務所
EX-POLICE GYOSEISHOSHI
横断基礎知識

行政書士・司法書士・弁護士は
どう違う?許認可は誰に頼む?

2026.06.25 監修:西岡 祐也(元広島県警察官13年/行政書士)

「開業するのに、行政書士・司法書士・弁護士——結局どこに頼めばいいの?」名前は似ていても、この3つの士業はできること(独占業務)が法律で分かれています。この記事では、3士業の役割を独占業務から整理し、会社設立・相続・農地売買・飲食店やお店の開業など、ケース別に「誰に頼むのが正解か」を、元広島県警察官の行政書士がわかりやすく解説します。

この記事のポイント

一言でいうと(3士業の役割)

士業主な独占業務ざっくり言うと
行政書士官公署への許認可申請、権利義務・事実証明の書類作成(行政書士法1条の2)「役所に出す許認可」の専門家
司法書士不動産・会社の登記申請の代理(司法書士法3条)「法務局の登記」の専門家
弁護士訴訟代理を含む法律事務全般「紛争・裁判」の専門家

紛争性のない手続きは行政書士・司法書士、争いごとになったら弁護士——これが大きな分かれ目です。

行政書士=許認可・官公署への申請

行政書士は、官公署(役所・警察・保健所など)に提出する許認可申請の書類作成と提出代行を独占業務とします(行政書士法1条の2)。契約書・遺言書など、権利義務・事実証明に関する書類の作成も担います。

広島の例では、風営法(風俗営業許可)、古物商許可、道路使用許可、警備業の認定、建設業許可、農地転用、飲食店営業許可などが行政書士の領域です。「役所への申請でお店や事業を始める」なら、まず行政書士です。

▼許可・届出・認可・登録・認定の違いは、こちらで整理しています:許可・届出・認可・登録・認定はどう違う?

司法書士=登記(法務局)

司法書士は、法務局への登記申請の代理を独占業務とします(司法書士法3条)。

登記は司法書士の独占業務で、資格のない者が代理すると罰則の対象です。なお、認定司法書士は、140万円以下の簡易裁判所の訴訟代理ができます。

弁護士=紛争・訴訟

弁護士は、訴訟代理を含む法律事務全般を扱えます。相手方との交渉、調停、裁判——争いごと(紛争性のある案件)は弁護士の領域です。

行政書士・司法書士は、紛争性のある案件の代理はできません。「話し合いがこじれた」「相手と争いになった」という段階になったら、弁護士に相談します。

ケース別・誰に頼む?

やりたいこと主な依頼先
許認可(風営法・建設業・古物商・農地転用など)行政書士
会社の設立登記・役員変更登記司法書士
不動産の名義変更(相続・売買の登記)司法書士
契約書・遺言書などの書類作成(争いなし)行政書士
訴訟・調停・相手方との交渉(争いあり)弁護士
会社設立+営業許認可(例:建設業・飲食業)行政書士+司法書士

会社設立では、定款の作成は行政書士・司法書士のどちらも可能ですが、設立登記は司法書士、営業の許認可は行政書士——と役割が分かれます。許認可が必要な業種なら、両方に対応できる体制で進めるとスムーズです。

迷ったときの判断

次の順で考えると、依頼先がはっきりします。

  1. 相手と争っているか? → はい:弁護士
  2. 登記(不動産・会社の名義)が必要か? → はい:司法書士
  3. 役所への許認可・届出でお店や事業を始めるか? → はい:行政書士

多くの開業・許認可の相談は、まず行政書士が入口になり、登記が絡めば司法書士、争いが生じれば弁護士へつなぐ——という流れになります。

現場の話 元広島県警察官・西岡より

私が扱う警察窓口系——風営法や古物商、道路使用、警備業——は、まさに「役所への許認可」で、行政書士の領域です。ただ、実務では一人で完結しないこともあります。たとえば法人でお店を始めるなら会社の設立登記が要る。そこは司法書士の仕事です。相続で不動産が絡めば司法書士、話がこじれて争いになれば弁護士。

だから私は、自分の領域はしっかりやり切ったうえで、登記や紛争が出てきたら、信頼できる司法書士や弁護士におつなぎします。依頼主様が一番良い形になれるように考えますと、それが一番なのです。

よくある質問

Q許認可の申請は誰に頼めばいいですか?
A官公署への許認可申請は行政書士の独占業務です。風営法・建設業・古物商・農地転用・飲食店営業などは行政書士に依頼します。
Q会社設立は行政書士と司法書士のどちらですか?
A定款の作成はどちらも可能ですが、設立登記は司法書士、営業に必要な許認可は行政書士です。許認可が必要な業種なら、両方に対応できる体制が便利です。
Q相続は誰に頼みますか?
A不動産の名義変更(相続登記)が必要なら司法書士、預貯金や動産のみで争いがなければ行政書士でも対応できます。相続人間で争いがある場合は弁護士です。
Q行政書士は裁判の代理ができますか?
Aできません。訴訟代理は弁護士の業務です。行政書士は紛争性のない書類作成・手続きを担います(特定行政書士は行政不服申立ての代理が可能です)。
Q登記を行政書士に頼めますか?
A登記申請の代理は司法書士の独占業務のため、行政書士は行えません。許認可は行政書士、登記は司法書士と分かれています。
まとめ

行政書士は許認可(役所への申請)、司法書士は登記(法務局)、弁護士は紛争・訴訟——独占業務で役割が分かれています。迷ったら「争いか・登記か・許認可か」で判断を。

開業や許認可の相談は行政書士が入口になり、登記は司法書士、争いは弁護士へつなぐのが基本の流れです。

「うちは誰に頼めばいい?」も
元警察官の行政書士へ

許認可なら行政書士の出番です。広島の警察窓口系(風営法・古物商・道路使用・警備業)を中心に、登記が絡めば信頼できる司法書士へ、争いになれば弁護士へ——取り締まる側にいた元広島県警察官13年の行政書士が、あなたの案件を最後までちゃんと形にします。

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