西岡行政書士事務所
EX-POLICE GYOSEISHOSHI
古物商

古物商のURL届出とは?
ネット販売を始めるときの届出義務【2026年版】

2026.06.16 監修:西岡 祐也(元広島県警察官13年/行政書士)

古物商許可を取って、いよいよネットで中古品を販売——その前に、確認すべき手続きがあります。ホームページ利用取引のURL届出です。結論から言うと、インターネット上で古物(中古品)の売買の申込みまで完結するサイトを使うなら、そのURLを公安委員会に届け出る必要があります。自社のネットショップはもちろん、メルカリShopsやBASE、Amazon、ヤフオクといったプラットフォームのショップURLも対象になり得ます。この記事では、届出が必要/不要の線引き、プラットフォーム別に用意する書類、サイトに表示すべき3点、そして最新の改正内容までを、まとめて解説します。

この記事のポイント
結論

・ネットで売買が完結するサイトを使うなら、URLを公安委員会に届出(=特定古物商)

・宣伝・情報発信だけのサイトは届出不要

・メルカリShops・BASE・Amazon・ヤフオクのショップURLも対象になり得る

・サイトに氏名・公安委員会名・許可番号の3点表示/開設から14日以内に届出

※都道府県でルールが異なる。必ず管轄の警察署(生活安全課)に事前確認を。

そもそも「URL届出」とは何か

古物営業法では、インターネットを使って古物の売買・交換の"申込みの誘引"を行う場合、あらかじめそのサイトのURLを公安委員会に届け出ることになっています。「申込みの誘引」とは、かみ砕くとサイト上でお客さんから「買います/売ります」の申込みを受けられる状態にすることです。

なぜ届出が要るのか。ネット取引は対面と違って相手の顔が見えないため、そのサイトが本当に許可を受けた正規の古物商のものかを、公安委員会が把握・公表できるようにするためです。実際、各都道府県の公安委員会は、届出のあった特定古物商のURL一覧を自分のサイトで公表しており、利用者は「このネットショップは正規の古物商か」を確認できるようになっています。

【最重要】届出が「必要なサイト」と「不要なサイト」

ここが一番のポイントです。ホームページがあれば必ず届出、というわけではありません。 分かれ目は「そのサイトで取引が完結するか」です。

サイトの使い方URL届出
商品の広告から契約の締結までサイト内で完結する(カートで購入できる、申込みフォームがある等)必要
商品の広告・宣伝・情報発信のみ。実際の売買は電話・メール・来店などサイト外で行う不要
SNSやブログでお店の紹介をするだけ(取引機能なし)不要

つまり、サイト上で「注文・申込み」まで受けられるなら届出が必要、単なる看板・カタログとして使うだけなら不要、というのが基本の考え方です。判断に迷うケースも多いので、後述のとおり管轄の警察署に確認するのが確実です。

届出が必要なURLの具体例 — フリマ・モールも対象

「URLの届出」と聞くと、独自ドメインの自社サイトだけを思い浮かべがちですが、次のようなプラットフォームのショップURLも届出の対象になります。

届出対象になり得るURLの例
  • 独自ドメインの自社ネットショップ
  • メルカリShops
  • BASE(ベイス)/STORES など
  • Amazon(出品者ページ)
  • ヤフオク!/ヤフーショッピング(ストア)

要するに、そのプラットフォーム上で古物の売買が完結するなら、そのショップのURLが届出対象ということです。複数のサイト・アプリで販売するなら、それぞれのURLについて届出が必要になります(申請用紙は原則1URLにつき1枚)。

2025年10月の重要な変更
メルカリの「個人アカウント」は事業者が使えなくなりました

2025年9月のメルカリ利用規約改訂により、2025年10月22日から、通常のメルカリ(個人向けアカウント)を事業者が使うことができなくなりました。事業として古物を売買するなら、メルカリShopsの利用が基本になります。古物商としてメルカリ系を使う場合は、この点にご注意ください(届出の際の疎明資料も、メルカリShopsとそれ以外で異なります)。

届出に必要な「URLの使用権限を疎明する資料」

URL届出でつまずきやすいのが、そのURLを自分が正当に使う権限があることを示す資料(疎明資料)の準備です。サイトの種類によって、用意するものが変わります。

独自ドメインの自社サイトの場合
  • Whois情報(ドメイン登録者情報)をプリントアウトしたもの。登録者名が申請者本人(または自社)であることを示す
  • ドメインの名義人が申請者と異なる場合は、名義人が署名・捺印した「URL使用承諾書」
メルカリShops・BASE・Amazon・ヤフオク等の場合
  • プラットフォームが発行するアカウント情報・ショップ情報・審査完了メールなどをプリントアウトしたもの
  • URLと、申請者本人の氏名(フルネーム)が確認できることが基本
  • メルカリShopsなら開設時の審査完了メール、通常のフリマ系ならプロフィールページの印刷、など
!必要書類は都道府県ごとに違います

URL届出の疎明資料は、都道府県(警察本部)ごとにローカルルールがあり、求められる書類が異なります。「この資料でいいと思っていたら、追加を求められた」ということが起こりがちです。準備の前に、必ず管轄の警察署(生活安全課)に必要書類を確認してください。

私自身、広島県のほか、お隣の岡山県や島根県などで古物商許可を取り扱ってきましたが、知る限りでは、各県警のホームページに記載された必要資料以外を求められたことはありません。ただ、行政書士としていろいろな許認可の調査研究をしていると、別の県警では、取り扱う物品によって追加の資料(商品の保管場所の図面など)を求められることもあるようです。だからこそ、各署への事前の問い合わせがベターだと、いつもお伝えしています。

サイトに表示する「3点」— これがないと一覧に載らない

URL届出をして特定古物商になったら、そのネット取引をするサイトに、次の3点を表示する義務があります(古物営業法)。

1
氏名または名称
個人は本名、法人は登記上の名称。屋号だけは不可
2
公安委員会の名称
広島なら「広島県公安委員会」
3
許可証の番号
12桁の番号

表示場所は、トップページか、トップページから「古物営業法に基づく表示」などのリンクをたどってすぐ見られるページ。文字は、通常の人が読める明瞭な大きさである必要があります。会社概要のページに小さく紛れ込ませるだけでは足りない、とされることもあります。

この3点が正しく表示されていないと、公安委員会が公表する特定古物商のURL一覧に掲載されない(=利用者から見て「正規の古物商か確認できない」状態になる)ため、しっかり整えておきましょう。

【2024年4月改正】ネット取引をしない古物商も、原則サイトに表示が必要に

2024年4月施行の改正ポイント

2024年4月施行の法改正で、URL届出をしていない(ネットで取引まではしない)古物商でも、自分が管理するウェブサイトを持っているなら、原則として前述の3点(氏名等)を表示する義務が課されました。たとえば、取引はすべて店頭で行い、ホームページは店の紹介だけ——そんな場合でも、そのサイトに氏名・公安委員会名・許可番号の表示が必要、という解釈です。

ただし、次のいずれかに当てはまれば表示義務は免除されます
  • 常時使用する従業者の数が5人以下である(※会社役員・個人事業主本人は「常時使用する従業者」に含まれない)
  • 自分が管理するウェブサイトを持っていない

小規模な事業者は免除されるケースが多いですが、「うちは表示が要るのか要らないのか」は判断が分かれるところなので、迷ったら確認してください。

届出のタイミングと、怠った場合のリスク

URL届出(および変更届)は、ホームページの開設・利用開始から14日以内に行う必要があります。届出をせずにネット取引を続けると、変更届出義務違反として、指導や罰則の対象になり得ます。また、無届のままだと公安委員会のURL一覧に載らないため、利用者からの信頼という面でもマイナスです。ネット販売を始めるとき、あるいは新しいプラットフォームに出店するときは、その都度、届出の要否を確認する習慣をつけましょう。

まとめ

ネット販売は、届出の要否も、必要書類も、地域ごとのルールも入り組んでいます。「このサイトは届出が要る?」「メルカリShopsの疎明資料は何を出せばいい?」——迷ったら、始める前にご相談ください。広島で古物のネット販売をお考えなら、URL届出まで含めてサポートします。

よくある質問

Qネットショップやフリマアプリで中古品を売るとき、URLの届出は必ず必要ですか?
Aサイト上で古物の売買の申込みまで完結する(購入・申込みができる)場合は、そのURLの届出が必要です。一方、広告・宣伝や情報発信のみで、実際の取引は電話・メール・来店などサイトの外で行う場合は届出は不要です。メルカリShops・BASE・Amazon・ヤフオクなど、プラットフォーム上で取引が完結するショップのURLも届出の対象になり得ます。
Qメルカリで古物を売る場合、URL届出はどうすればいいですか?
A2025年10月22日から、通常のメルカリ(個人向けアカウント)は事業者が利用できなくなったため、事業として古物を売買する場合はメルカリShopsの利用が基本になります。メルカリShopsのURLは届出の対象で、疎明資料として開設時の審査完了メールなどの印刷物を求められるのが一般的です。ただし必要書類は都道府県によって異なるため、管轄の警察署に事前確認してください。
Q届出のとき、サイトに表示しなければならない情報は何ですか?
Aネット取引をするサイトには、①氏名または名称、②許可をした公安委員会の名称(広島なら広島県公安委員会)、③許可証の番号(12桁)の3点を、通常の人が読める明瞭な大きさで表示する必要があります。トップページ、またはトップページから「古物営業法に基づく表示」などのリンクですぐ見られるページに掲載します。この表示がないと、公安委員会の特定古物商URL一覧に掲載されません。
Qホームページで店の紹介をするだけでも、許可番号の表示は必要ですか?
A2024年4月の法改正により、ネット取引をしない古物商でも、自分が管理するウェブサイトを持っている場合は、原則として氏名・公安委員会名・許可番号の表示義務があります。ただし、常時使用する従業者が5人以下、または自分が管理するウェブサイトを持っていない場合は、表示義務が免除されます。個人事業主や小規模な事業者は免除されることが多いですが、判断に迷う場合は管轄の警察署に確認してください。
「用意したのに書類が足りなかった」を、
始める前に防ぎます

URL届出は、要否の判断・疎明資料・サイトの表示・地域ごとのルールと、確認事項が多い手続きです。元広島県警察官13年の行政書士が、届出の要否判断から、メルカリShops・BASE等の疎明資料の準備、サイトの表示チェックまでサポートします。広島で古物のネット販売をお考えなら、始める前にご相談ください。

💬 LINEで相談